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第126章:ストラットアッパーマウント交換(2016.04.20〜06.23)

ずっと前からの懸案事項だった「ストラットアッパーマウント」交換。
ストラットアッパーマウントはBX→XM→エグザンティア→C5(旧)→C6→C5(新)と使い続けられた部品です。
この部品は硬質ゴム製でストラットの受け皿となり、ハイドロ独特の当たりの柔らかい乗り心地を構成する重要部品です。
しかしゴムの宿命でいつかは切れる。
それは良いのですが、シトロエン本社が部品の寿命や交換インターバルをフィールドに提示していない問題部品なのです。
劣化するとゴムが車重を支えられなくなり、ストラットがボンネットを突き破ってしまいます。
身近に「高速走行中に抜けた」事例も出たので、”怪しい”と思ったら引っ張らない方が良いですね。

かつてエグザンティアが街にいっぱい走っていた頃、廃車の主要因の一つがこの不具合であったと思われます。
それでも交換部品が潤沢に出回っていた頃は、ソライロ号の主治医の田澤自動車さんでもアッパーマウントの点検を積極的
にやっていた記憶があります。

で、エグザンティア生産終了15年後の現在。
アッパーマウントは本国で生産中止。今後の供給の目途なし。シトロエンジャポンの倉庫にも無し。
恐らくショップ等にストックされたものが最後の砦です。
幸運にもいつもお世話になっている「モダンサプライ」さんでストックがありました。
今回自分がSX(ハイドロニューマチック)用を一式持っていきましたが、同店での残数はわかりません。
供給状況からすると、今回のタイミングを逃したら交換したくても出来ないと考え、購入に踏み切りました。

交換作業は田澤自動車さんにお願いしました。
単にアッパーマウントの交換ではなく、足回りの劣化部品を諸々交換する大手術としました。
近い将来破裂予定?のハイドロ系ホース等も交換し、少なくともアッパーマウント周辺は向こう10年&10万キロの延命を
計ったつもりです。
これで残った大きな懸案はタイミングベルトだけかな?
今回なんやかんやで大型出費となったので、お財布の体力が回復したら実行に移したいと思います。

尚、摘出したアッパーマウントは暫くは教材としますので、ミーティング時にお見せしたいと思います。
                                                                (第127章へ続く)


遡ること4月20日。冬→夏タイヤ交換時に気になっていた
アッパーマウントの点検を行う事としました。

BX以降のハイドロ車のフロントはストラット式なので、
サスシリンダーの上にゴム製アッパーマウントがあります。

要はゴムでフロント車重を支えている訳です。
でも経年&距離劣化で写真の様にヒビが入り最悪崩壊。
走行中に崩壊したらコントロール不能に陥り事故ります。

先月ガレージロスムさんに入院した際、各部点検であぶり
出た不具合箇所の一つ「左ロアアームボールジョイント」。
ブーツが切れてます。車検で見つかるとNGになります。

右側のストラットのブーツ。蛇腹が破けてます。
お陰で車高を上げて洗車が出来ません。

左側はかろうじて無事。材質が薄手の塩ビみたいなので
劣化が始まると「あっと」言う間に・・・!

6月8日 下井草駅前の「モダンサプライ」さんにて。
アッパーマウントを買いにきました。
ボンネットを開けているのは部品の適合可否の為。

これがアッパーマウント。値段は一個3万→左右で6万。
部品の役割と事故リスクを考えれば全然高くはないです。
本国でも生産中止なので、今回が入手の最後のチャンス?

アッパーマウント裏側。中央の筒状の穴にストラットが入る。
フロントの車重が全部ゴム部分に掛かる構造。
乗り心地の向上の反面、部品寿命リスクもあった訳です。

ガレージロスムさんからはスタビライザーリンクロッド劣化も
指摘されたので、モダンサプライさんでロアアームボール
ジョイントと一緒に購入しました。


田澤自動車さんには6月21日入院→翌22日には作業完了→23日に引き取りに行きました。


上から見た交換後のアッパーマウント。肝心のゴム部分はプラ製のお椀の下。脇からはちょっと見えます。
ボンネット内での劣化判定方法はあるにはあるがチョット難しいかな〜?

アッパーマウントを下から覗き込む。勿論ヒビとか無し(笑)。

ブーツも新品になりました。
見える部分だけに気持ちよいですね。

矢印のホースはストラットのLHMのリターン。
劣化の為ボロボロで、ホース破裂による大量LHM漏れが
予測されたので事後承認で左右共に交換。

交換前は”コトコト”異音を発していたスタビライザーリンク
ロッド。
白矢印部分の関節が劣化し、パーになってました。