ソライロエグザンティアトップに戻る

第184章:シフトノブ交換(2020年8月17日)

本稿をまとめている時点でソライロ号がウチに来てから丁度10年経ちました。
9年落ち走行6.6万キロだったのが、19年落ち走行18万キロになりました。
この間山あり谷あり、このサイトでお伝えしてきました。購入金額より修理代の方が当然多かった訳です。
しかし、以前みたいに大体五年周期で買い替えるより安くついたと思っています。
車の買い替えは中古であれイニシャル・コストが掛かりますネ。

さて、ここからが本題。
1990年代のシトロエンの泣き所の一つに経年で表皮が剥がれるシフトノブがあります。
前車ZXも然り、共通部品を使う前中期型エグザンティア、XMもダメダメです。
ある日、気が付くとノブ表皮にヒビが入り、どんどんそれがが大きくなり、最後は崩壊します。
これは「加水分解」という現象で、多湿な日本の環境で表皮の素材が湿気を吸い化学変化を起こしてしまいます。
海外ブランド品のシューズの靴底等にも見られる現象です。
フランス・イタリア車で内装部品がベタベタになるのもこの現象。日本の湿気はラテン車に合わないのぅ。

後期型エグザンティアも前中期型用よりも耐久性は上がりましたが、やっぱり表皮がボロボロになりました。
モダンサプライに交換パーツの価格を聞いたら約1万円との事。
とりあえず応急処置で行けるとこまで行ってみようと、崩落した表皮をボンドで固め、上からレザーを貼って対応
していました。でもレザーがノブの曲面にフィットせず、しょっちゅうシワが寄りました(泣)。

そんな時県内に住む”文系さん”から、「対策デキタヨー!」という、喜びの感情があふれたメールが届きました。
そこで、そのメールと全く同じ処置をソライロ号に施す事にしました。

使用したノブは、アマゾンで購入しました。↓↓リンク↓↓
「Sakan 車用 汎用 シフトノブ カバー シフトノブ MT AT ロングタイプ 7*4.8cm ブラックレザー+ブラックステッチ」

今回のネタは自前で考えたものではありません。処方を頂いた”文系さん”に感謝です。ありがとうございました。
                                                         (第185章へ続く)


前車ZXも加水分解によりシフトノブが崩壊。
解体屋で中古のシフトノブを買い、専門業者さんで革巻きにしました。
今から10年以上前の話です。(業者さんはその後連絡が取れない)
脱着はボタンのある関係で素人には難しく、田澤自動車にやってもらいました。
この処置はなんだかんだで2万位かかりました。

さてソライロ号。製造後19年という永い時を経ました。シフトノブもお約束の如く
一年以上前から表皮部分が加水分解で崩壊。
応急でソファー補修用のビニールレザー表皮を張って誤魔化してました。

これがアマゾンから届いたMT用汎用シフトノブ。1800円。安い!
何だか立派なものが届きました。送料は他に買物をしたので無料。
ゴム製のアダプターが三種付きシフトレバーの多様な太さに対応しています。

シフトレバーへの固定はノブ下部の3か所の穴にイモネジを挿入し、アダプター
越しに締め上げる事で行います。イモネジは作業前に机上で仮止めすると良い
です。車内でやると間違いなく紛失しそうです。

作業開始。8月の酷暑の中での作業なので、車庫でエアコンをかけながらです。
ノブ表皮は完全に加水分解で崩壊しているので、素手でどんどん剥がせます!

あっという間にスケルトン!
アーノルド・シュワルツェネッガーのターミネーターを彷彿させますね。

次に先の細いマイナスドライバーをてっぺんにある分割線に差し込み、上から
プラハンマーで叩き、ノブを左右に割ります。

割ったノブの断面。赤丸の部分がノブをレバーに固定するバネです。
この構造からすると、上方向に引き抜けそうですが、実際はベネが
メチャメチャ固く、動きません。
私見ですがノブを外すには今回みたいに「破壊」が一番簡易だと思います。


古いノブが完全に除去されました。棒が一本立ってます(笑)。
レバー細いですね。ボタンが無く中空にする必要が無いからですネ。

ノブを取付ける前に、ノブ下部のカバーとアダプターをレバーに通しておきます。

ノブを上からぐぐっと差し込み、3か所のイモネジを増し締めします。
ノブ固定後、下部カバーをねじ込んで作業終了。超カンタン作業でした。

出来上がりの図。オリジナルはレバーが殆どノブに隠れて目立たなかったですが
今度は細いレバーの上にちょこんとノブが乗っている感じ。
ノブは元来MT車用なので、雰囲気が結構変わりました。。

今回使った工具。一番左の六角レンチは製品付属。それ以外はノブ破壊用。

遠いフランスから海を渡って19年。シフトノブさんは使命を終えました。
その労をねぎらい供養致しました。お線香の台もノブの破片(笑)。